非常食の適切な保存方法は?保存する際のポイントも解説

非常食の適切な保存方法は?保存する際のポイントも解説

2023/9/7

地震や台風など自然災害でいつ被災するか分からないため、非常食を備蓄しておくべきと思われる方も多いのではないでしょうか。

とはいえ災害時に役立つとは分かっていても、どのくらいの量をどのように保存しておくと良いのか分からないかもしれません。

本記事では、非常食の保存方法や保存時のポイントを解説するので、これから備えようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
 

非常食の重要性

「非常食がなくても大丈夫」「緊急時には支援がある」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、もしもに備え非常食を備蓄しておくのは重要です。

大規模な災害時にはライフラインがストップし物流も遮断されるため、支援物資が到着するまでには1週間ほどの時間を要することもあります。

ライフラインの復旧や支援物資の到着までの間、空腹をしのぐため非常食を備蓄しておくことは自分の身を守ることにつながります。
 

保存する非常食の目安量

非常食を保存しておく目安量は、最低でも3日分できれば1週間分は必要です。

農林水産省が公開している「災害時に備えた食品ストックガイド」でも、災害発生からライフライン復旧まで最低3日分~1週間分×家族分の食料があると望ましいとされます。

非常食の必需品は水で、1人1日3リットル程度は必要なため、大人2人分でも2リットルペットボトル2ダースは必要となります。

またガス・電気が止まってしまうため、カセットコンロ・ボンベも必需品です。

冷蔵庫にストックされている食品も含めて、1週間分の非常食を準備しましょう。
 

非常食の保存方法

 

非常食を備蓄していても適切な保存方法ができていなかったり、緊急時に取り出せなかったりしては意味がありません。

非常食の適切な保存方法を紹介します。
 

ローリングストック法を活用

「補充・蓄える・食べる」を繰り返すローリングストック法を活用しましょう。

普段使用する食品を多めに購入しておき、常に一定量の食品が非常食として備蓄される方式です。

賞味期限の古いものから消費して、食べた分は補充しておけば、常に新しく非常食を備蓄できます。

普段の食事や生活の延長線上で防災対策ができるので難しくなく、非常時にも普段と変わらない食品を口にできるため、ストレスを感じにくくなっています。

非常食用に別途購入する必要がないので、取り組みやすい方法です。
 

押し入れ・床下収納は基本的に避けて保存

押し入れやクローゼット、床下収納などに、隠して収納するのはNGです。

非常食を見える場所にストックしておくと見栄えが悪かったり、導線の邪魔になったりしがちですが、隠して収納すると非常時に使用できないかもしれません。

例えば地震で家が歪んでしまって押し入れのものを取り出せなくなったり、床下浸水で床下収納の非常食が使えなくなったりする可能性があります。

すぐに取り出せる場所で保管することが大切。置き場所を分散させて、備蓄が全滅するのを防ぐ方法もあります。
 

直射日光や気温差が激しい場所は避けて保存

直射日光や気温差が激しい場所は、劣化しやすいため避けましょう。

缶や瓶、レトルト食品などは環境の変化を受けなさそうに思われますが、いくら保存食とはいえ環境によっては劣化したり、劣化しやすくなったりします。

そのため、できるだけ温度変化が少なく、風通しの良い場所で保存するのが理想的です。
 

避難経路からすぐに取れる場所に保存

避難経路から、すぐに取れる場所に保存しておくと、非常時にサッと持ち出せます。

家族が一番過ごす場所をメインに避難経路を考えて、取り出しやすい場所に非常食・防災グッズを保管しましょう。

例えば出口が限られる場合は玄関付近に保管し、玄関以外にも勝手口や出窓がある場合は導線上に保管するなど、間取りと避難経路に合わせて保管することが大切です。
 

非常食を保存する際のポイント

非常食を保存する際は、万が一の際に不備なく活用できるよう3つのポイントを押さえておきましょう。
 

非常食の内容と場所を家族と共有する

どのような非常食をどこに保管しているのか、内容と場所を家族と共有しておきましょう。

災害発生時に家族全員が揃っているとは限らず、ケガで動けない可能性もあります。

誰が家に居ても対応できるように、家族全員に非常食の保管場所を共有しておくことが大切です。
 

非常食の内容を定期的に見直す

非常食の内容はそのままにしておかず、定期的に見直しましょう。

非常食にも賞味期限が設定されているため、災害発生時に期限切れになっていては意味がありません。古くなったものは交換しましょう。

また子供用のミルクなど、年齢によって不要になるものもあるため、定期的に見直しておくことで今の状態に適した備えができます。
 

非常食の賞味期限を把握しておく

非常食はどれも長持ちしますが、食品によって賞味期限が異なるため、どれがどのくらい長持ちするのか把握しておきましょう。

代表的な非常食の賞味期限の目安は、以下のとおりです。

● アルファ米:約5年
● おかゆ:約半年~1年
● パン:約3年
● 乾麺:約半年~1年
● レトルト食品:約1年~2年
● 缶詰:約2年~3年
● 乾パン:約3年~5年
● 板チョコレート:約半年~1年

商品によっても異なりますが、上記のように食品ごとに賞味期限はバラバラです。

定期的に見直したり、ローリングストック法を取り入れたりして、賞味期限切れにならないよう注意しましょう。
 

まとめ

非常食は災害時に必要な備えですが、いざというときに取り出せなかったり賞味期限が切れてしまっていたりしては元も子もありません。

日頃からしっかりと管理して、もしもの際に備えるようにしましょう。

普段の買い物と備蓄を連動させるローリングストック法など、持続的に普段の生活に取り入れられる方法を活用するのがおすすめです。

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